第2回オーストラリア派遣1 キャンベラ編


 ●3月23日 土曜日 第1日目 曇り
 午後4時10分。私(中島隊長)は佐藤副長と鈴木スカウト、それに見送りの当団ローバーとともに成田空港に到着した。集合場所のIカウンター前に行くと、既に村田副長と3人のスカウトが来ていた。5時すぎにはもうほとんどのスカウトが集合し、集合時間の6時まで、名刺作製機で名刺を作ったり、空港内を散策したりと、荷物を親に預けて自由に行動していた。5時50分、佐藤副長が点呼を始めた。派遣隊は全員が揃った。しかし、派遣団本部の団長と種田団員がまだ来ていない。55分に中央口から入ってくる2人を確認、しかし、昨年の集合場所のDカウンターに向かってしまい、2分前になって漸く全員が元気に集合できた。

 今年は、出発式を空港内の会議室で行うことになったので、チェックインを先に済ませる。機内預入れ手荷物にタグをつけて、Iカウンターの4番窓口のチェックインカウンターから預ける。そして会議室に入り、保護者と共に出発式を行う。堀江団長挨拶、武田副団長の出発挨拶を済ませ、スカウトたちは出入国書類に必要事項を記入する。JTB添乗員から最終指示を受けて、見送りの保護者や仲間に「行って来ます」。7時15分手荷物を持っていよいよ南ゲートをくぐる。出国審査を受けてから「8時にDサテライトの92番ゲート」集合ということで、一旦解散する。

 8時前には全員が搭乗ゲートに集合した。8時10分に搭乗ゲートが開き、飛行機に乗り込む。我々は当然エコノミーシート。61・62列の全席が我々の座席。8時39分に飛行機が動き出す。このころから村田副長の様子がおかしい。しきりにタオルで汗を拭っている。53分に滑走開始、53分58秒離陸。離陸時の村田副長は楽しませてくれた。手にはタオルを握りしめ、じっと前の椅子の背を見据えで、手は拳を握って行儀良く膝の上に置き固まっている。本気でビビっているので、スカウトや団員たちも笑っていたが、本人だけはいたってまじめだった。気の毒になったので、からかうのを止めてうっちゃっといた。

 水平飛行に移った。9時30分ドリンクサービス、10時20分機内食サービスがあった。派遣隊調査部(隊リーダー3人で「派遣隊の手引」を作成したのでこう勝手に呼んでいる)の調査通り「マス」と「ビーフ」だった。マスはあまり美味しくない。コーヒーはカビくさかった。11時から映画が始まる。機内の照明が落とされ、眠りに入る者もいる。12時30分映画が終わった。スカウト達は、まだ興奮しているのだろう、ほとんどの者が起きていた。

3/17事前訓練を行った。 3/17結団式 派遣団員の任命 3/17懇親会 派遣隊副長
成田空港に集合 荷物の最終確認 荷物をカウンターに預ける
必要書類は持ってるな 出国手続書類の確認 それでは、行って来ます



 ●3月24日 日曜日 第2日目 晴
 ウトウトしていた3時。機内の照明がついた。オレンジジュースが配られる。まもなく「ケアンズ」に到着するとのこと。日本とオーストラリアとでは時差が1時間ある(ここから現地時間で表記する)。窓から外の様子を窺うがまだ暗く、どうやら曇っている用だ。4時38分、唐突に着陸。気温は26℃もある。出発した服装だと暑い。手荷物を持って飛行機を降りる。ここからQF050便に乗り換えシドニーへと向かうのだ。セキュリティチャックを受けて、トランジットの待合い室に5時に行き、ここで40分の待機。売店が1つだけ開いていて、スカウトたちはここで初めてオーストラリア通貨を使って飲み物を買っていた。5時40分、第2ゲート前集合。ここから約2時間のフライトだ。6時12分にケアンズ空港を離陸。6時30分過ぎにまた機内食が出る。今度はオムレツ+ベーコン+焼きトマト+パン+フルーツ+ヨーグルト+アップルジュース+コーヒーだ。8時28分にシドニー国際空港に着陸。時差がまた1時間。9時28分になった。

 9時36分、25番ゲートに到着。ゲートを出た所で整列し、入国審査に向かう。入国検査は去年と同じパスポートと入国書類を見せて、写真と顔をチェックしておしまい。全員がすんなりパス。その先にあるターンテーブルに預けた荷物が出てくるのでそれを取って、今度は国内線に向かう。昨年は一旦外に出て、空港の反対側にある国内線ターミナルまで空港のの外をぐるってバスで行ったのだが、今年は荷物を受け取った直ぐ先に国内線乗継ゲートができていて、そこで荷物を預けて、身軽になって空港内をバスで移動した。税関は今回もフリーパスだった。国内線ターミナルに着くやいなや、キャンベラ行きに飛行機に搭乗(去年は1時間ほど余裕があった)。飛行機は例によってボーイングダッシュ8という36席の双発プロペラ機だ。11時45分離陸。ここからキャンベラまでは約1時間。ここでも機内食(ケーキバー+リンゴ+アップルジュース+α)が出た。フォアグラ用のガチョウになった気分だ。11時38分、キャンベラ空港に全員無事に着陸。

 11時50分に待合いターミナルに行くと、ホリス氏(この派遣事業のキャンベラ側のコーディネーター)とロイ氏(現地のリーダー、昨年もお世話になった)とその他ホームステイのホストファミリーが暖かく出迎えてくれた。あいさつもそこそこに、いきなり4名がこれからアクティビティに行くとのこと。ベンチャースカウトのプログラムであるアップセーリングに行くらしい。各班とも4名なので、班長を呼び、ジャンケンによって参加する班を決める。タスマニアン・デビル班に決まり、対面式もなしにホストファミリーとあわただしく出かけていった。今年は何だか勝手が違うぞ。残った者は他のホストの車等に分乗して、昨年と同じ繰りフィン湖に畔のコモンウェルス公園に向かう。ここで対面式をするのかなぁと思ったら、都市計画館を見学。出てきたところで全員でランチ。1時30分、ホストファミリーが、作ってきてくれたランチを出し合い、それをみんなで食べた。そして、いよいよホストファミリーにスカウトを割り当てるのだが、去年と違っていたのは、割り当てが予め決まっておらず、ホリス氏が「このファミリーにお宅に行きたい人?」といった感じで、スカウトの自主性を尊重するというか、いいかげんというか「これがオーストラリアなんだなぁ」と感じさせてくれる、なかなかいいものであった。

 食事の後で、スカウトたちはホストファミリーと三々五々散っていき、隊リーダーはホリス氏の車に乗って、国会議事堂の見学の後、明後日のキャンプ地である「コターマウス・キャンプ場」に下見に行った。4時10分にホテルに行く。村田・佐藤の両スカウトはホリス氏宅にホームステイする事になっている。

 午後7時、派遣団員と隊リーダーは、キャンベラ連盟の役員&リーダーとの歓迎パーティに出席。パーティと言うものだから構えていたが、スカウトセンターで簡単なお茶とお菓子での質素なものだった。これぞスカウト、とても好感がもてるものだった。片言の英語だったが、十分に交流することができた。午後9時過ぎにホテルに戻った。

国内線に荷物を預ける キャンベラに到着 ホストファミリーとご対面
一緒にランチを ホストファミリーと一緒に キャンベラ連盟役員との懇親会



 ●3月25日 月曜日 第3日目 晴
 日本は春休みなのだが、こちらは平日。こちらのスカウトたちは学校があるので、昼間は派遣団としての行動である。午前8時30分、スカウトたちはホストファミリーの車で送ってもらい、ホテルに集した。しかし、鯉渕と川井が来ない。どうもホストファミリーの勘違いで別の所で下ろされてしまったらしい。鈴木がコンベンションセンターで見かけたというので、早速向かわせ、無事に連れてきた。8時50分にホテルの隣の公園入り口で朝礼を行い、バスに乗り込み出発。

 まずは、直ぐ近くにあるキャンベラ連盟の需品部に行き、スカウトグッズを買う。そして戦争記念館へ。展示館を見ているうちにだんだんと気分が重くなってきた。平和のスカウトとして、我々に何がきるだろうかと真剣に考えた。その後、日本大使館に表敬訪問し、12時過ぎにゴールドクリークにある牧場に行く。そこで羊の毛刈りショーを見る。牧場に入るとシープドッグ(牧羊犬)が羊を誘導し出迎えてくれた。その犬に羊を1匹連れて来させ、その羊の毛を実際に刈って見せてくれる。そして、そこでランチになる。みんな分厚いステーキを頬張りった。食後は、牧場の空き地でブーメランを体験する。みんなブーメランは初めてなのか、約半数が隣にある池に落としてしまう。岡部スカウトにいたっては投げたら3メートル先の地面に突き刺さるというウルトラC技を見せてくれた。そしてペットのカンガルーとしばし戯れ、今夜のベンチャーとの交換会に向けて、出し物の練習(ハイズカ、チェッコレ、コンパクト、コアラ等)をする。牧場の次は、コッキントン・グリーンというミニチュアランドに行く。素晴らしい出来映えでボーイスカウトのキャンプシーンもあった。そこから歩いてダイナソン・ミュージアム(恐竜博物館)に行った。

 ホテルには4時20分に戻り、隣のグレーブ・パークで「料理の鉄人」委員会とその他に分かれ、「料理の鉄人」委員会(富永、中川、川井)は佐藤副長の指導のもとに明日からの食料計画を、その他は村田副長と種田団員の指導で改めて自己紹介&ゲームをする。そして17時30分ホテルに戻り、ホストファミリーと共に帰っていった。

 夜は19時30分にこのキャンベラ地区のベンチャーの集会に行く。3つの隊のベンチャースカウトが集まって、上進式を兼ねて我々の歓迎集会を開催してくれたのだ。30人のスカウトと10人程度のリーダーがいて、国旗儀礼の後、すぐにゲーム大会に突入する。まずは、バケツDEリンゴゲーム、次にジャパニーズ・ハイズカを披露し、トローチリレー、シェービング・バルーンと続く。その後、外に出てベンチャーの上進式。3名のスカウトがベンチャーに上進、その直後バケツの水をかけられて手荒い歓迎を受けていた。明かりのない真っ暗な中での上進式だったので、その理由を聞いたところ、スカウト活動の中心は野外活動なのでそうしているとのことだった。そして南十字星を見て、天の川を見て涙を流しホテルに帰ってきた。

 こちらのスカウトリーダーたちは、隊集会の運営をスカウトにまかせて、後ろや周りでにこにこと見ていた。安全の確保のために床の水を拭き取ったり、ゲームの後始末をしたり(手持ち無沙汰なのでやっているって感じ。最後にスカウトたちがしっかりと掃除していた)と、裏方に回っている。ここにスカウトの自主性を活かす成熟したリーダーの姿を見た。

ホテルに集合 戦争記念館前にて 日本大使館を表敬訪問
Gクリーク牧場に到着 羊と戯れる ステーキを食らう
カンガルーに触れる ブーメランを試みる 疲れる
現地スカウトとの交流1 現地スカウトとの交流2 現地スカウトとの上進式



 ●3月26日 火曜日 第4日目 晴
 8時30分。ホテルに集合する。今日でホームステイは終わり。たった2日間だけどホストファミリーとの別れは辛いものがある。全員集合したところで朝礼。今日は1日中観光の予定なので、私服で集合だ。8時50分にホテルを出て、エインズリー山に行く。ここは山というよりは丘に近い。ここからキャンベラ市街が一望できるビューポイントだ。ちょうど昨日行った戦争記念館の裏手になる。ガイドのKAZUKOさんから、草むらには毒蛇がいるので注意するよう言われる。「蛇に逃げる時間を与えて」とのことだ。

 9時30分にスーパーマーケット「コールズ」にバスで乗り付け、今日のランチと夕食、明日の朝食の食材を買い出す。昨日の「料理の鉄人」委員会での決定したメニューに従って各班ごとに決められた材料を購入する。各班にはA$200がキャンプの全期間の食費(自炊分)として渡された。お金の計画的使用および管理も大切なこと。約1時間の買い物タイムの後、10時30分にスーパーを出て、11時20分にティドビンビラ自然公園に行く。まず、ビジターセンターに行き、キャンベラの自然の概要を掴んで、またバスに乗って奥にあるコアラエリアへ。とにかく広いのでバスでの移動となってしまう。さて、コアラエリアでは、入り口にある表示板に5匹のマークがあった。今日は周遊コース沿いに5匹のコアラが見られるという印だ。みんなワクワクしているのだろう足並みが軽い。結局コースに4匹のコアラを見つけることができた。次はカンガルーエリアである。ここにはグレーカンガルーとレッドカンガルーがいた。パンのミミなどの餌を見せて餌付けを試みる者もいたが、手から餌を食べてもらえたのは、古谷だけだった。ひとしきりカンガルーと遊んで、ビジターセッターに戻り、ピクニックエリアでランチにする。各班ごとに場所を陣取り、それぞれ買ってきた食材でサンドイッチを自分で作って食べる。1時30分にそこを出発し、NASAのディープ・スペース・センターに行く。そして今日の宿泊地であるキャンベラ連盟のコターマウスキャンプ場に2時30分に到着した。

 管理人に案内されてキャンプ場内の施設を確認し、3時に開営式を隊リーダーとスカウトで行う。我々に与えられたエリアは狭いエリアだったが、リーダー&スカウト用の4つのテントを張った。キャンプ場の北にある草原にブーメランをするために行く。ここで川井がいきなり先祖返り。裸になってブーメランとともに走り回っている。そこでアボリジニ川井、通称「アボ」と呼ばれるようになった。その傍らで宮崎が必死になってブーメランをとばす練習をしていた。

 そして一旦サイトに帰り、今度は下を流れる川に水浴びに行く。下とは言っても標高差100m,1kmほどの距離の急坂を下っていくのだ。スカウトたちはさっさと行ってしまうが、中島隊長(年)と種田団員(太りすぎ)の2人が取り残されてヒーフー言いながらようやく川にたどり着く。村田副長がまず先に川に入り下見しエリアを決める。水深は胸ぐらいである。そしてそのエリアとルールを確認して、みんなが水に入った。水最後まで水を恐がっていた高野も結局は一緒に泳ぎ、村田副長が川の上流から、他のリーダーが下流からそれを見守る。スカウトたちはエリアとルールを良く守り、リーダーも一安心であった。そしてまた急坂を上って、スカウトたちはシャワーを浴び、今夜の食事である「お好み焼き」を作り始める。この頃から珍しく突然にわか雨が降り出し、一時はドシャ降りになった。そんなことはおかまいなしにスカウト達は分担してディナーづくりに励んでいる。焼く担当は、お好み焼き奉行の鈴木、種田、中島の3人が腕を競って美味しいものができた。食事が終わる頃に本部員がホテルからやってきた。

 キャンベラ市内では雨は降っていなかったらしい。そして雨も小降りになり、予定通り隊営火を始める。隊長は団員とともにわざわざ来てくれたホリス氏とGSの役員たちの相手でコテージへ。副長以下で盛り上がった営火だった。やがて団員たちはタクシーでホテルに帰り、営火は隊長を加えて更に盛り上がり、派遣隊一同の気持ちが1つになっていくのだった。

エインズリー山展望台にて コールズで買い物1 コールズで買い物2
ティドビンビラ自然保護区にて
コアラ発見
レッドカンガルー ランチタイム
コッターマウスキャンプ場 開営式・設営指示 設営開始
広場で遊ぶ 川で泳ぐ 営火を楽しむ



 ●3月27日 水曜日 第5日目 晴
 今日の起床は6時。8時30分までに朝食・撤収・清掃を終え、朝礼および閉営式を行う。9時前に本部員がバスでやってきて、9時に出発。バスはグリフィン湖の西岸からシティ・センターを通り、ヒューム・ハイウェイをシドニーへと向かう。11時10分にサービスエリアに到着し、そこで班ごとに30分間のランチタイムをとる。そこにはサンドウッチショップと反対車線のマクドナルドがあり、スカウトたちは好みの方へ行ってランチをとっていた。

 →●シドニー編1に続く